新・学問のすゝめー東大教授たちの近代(学術俯瞰講義)
2014年度開講
コーディネータ 吉見俊哉(副学長、情報学環) ナビゲータ   森本祥子(東京大学文書館、総合研究博物館) 日本近代を通じ、東京大学はこの国の「学」が生まれ、移植され、変容していく主舞台であった。英国における工業の発展がスコットランド経由で工学の形成を生み、医学はドイツ医学を基礎に発展し、和算から近代数学への転換があり、物理学では旧幕派がお雇い外国人経由でない知の形成を担った。他方、東大の公法学者は立憲制度の成立に深く関わり、軍事と学問の間にも一筋縄ではいかない関係があった。東大を主舞台に展開したドラマのすべてが、日本近代の学知の根幹をなす。ところが私たちは、過去の東大で誰が、いかにして学問を生み出してきたのかを意外に知らない。この講義では、近代の学問の結果だけを教えるのではなく、その知を創りだした人物、背景、そして「学」誕生の舞台となった東京大学の現場を再発掘する。東大を舞台に学問がいかなる人のつながりから生まれ変化していったのか、その歴史を戦後の東大で試みられた改革や大学紛争時の知的苦闘に至るまでたどっていく。