だいふくちゃん通信

2020/08/27

こんにちは、UTokyoOCWスタッフです。

来月下旬から、多くの大学で秋学期がスタートします。都市圏の大学では、原則リモートによる講義を続けながら、少しずつ日常へ回帰していこうと模索が続けられています。一方そうした模索の過程で、先月までの大学における活動の様々なデータがまとめられました。中でも、九州大学で行われた調査では、リモート講義で続けられた先学期において、半数近くの学生が心身の不調を感じ取っていることを明らかにしました(毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20200823/k00/00m/040/107000c ※記事掲載期間2020年8月23日~2020年9月23日)。こうした環境の変化に対して、2000年前後から欧米の大学では「マインドフルネス」という対処療法が共有されています。マインドフルネスの根底は、心理学の知見を用いて、自分の心のメカニズムを客観的に把握し、適切な対処法を選択することにあります。そこで今回は、自分を知るための心理学講義として、2008年度開講の学術俯瞰講義「心に挑む―心理学との出会い、心理学の魅力」から3つの講義をご紹介します。

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2020/08/17

こんにちは、UTokyoOCWスタッフです。

既に多くの大学では、春から続くオンライン授業にひと区切りがつき、夏期休暇に入りました。大学に関わる誰しもが初めての経験の中で、手探りながらもひたむきになんとか最後まで走り切った期間だったのではないでしょうか。しかし孤立した学習環境の中で、単位認定のために例年よりも多くの課題をこなしながら、「自分はいったい何のために/どうして勉強しているのか」と五里霧中に陥ることもあったかと思います。そこで今回は、のびのびと学ぶ楽しさを改めて感じられるように、「数学と生活」をテーマにした講義をいくつかご紹介します。

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2020/07/30

こんにちは、UTokyoOCWスタッフです。

今年2月のダイヤモンドプリンセス号への対応から日本における新型コロナウイルスへの対応が本格的に始まりましたが、それから半年近くが経過しようとしています。この期間中、ウイルスが私たちの生活にもたらしたある種の「例外状態」は、これまで私たちの日常の中に埋没していた問題―例えば感染症(ないしは科学)と国家など―を浮き彫りにしてきました。しかし、「例外状態」をめぐる思索は新型コロナウイルス以前の歴史においても、とりわけ人間にとって不可避な死という現象を取り上げることを通して続けられてきました。そこで今回はそうした思索の一端として、学術俯瞰講義「死すべきものとしての人間-生と死の思想(2009年度開講)」からいくつかの講義を紹介します。

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2020/06/30

こんにちは、UTokyoOCWスタッフです。

先日23日に、スパコン「富岳」が計算性能で8年ぶりに世界一に返り咲きました。スパコンの計算性能は、今や人工知能(以下AI)技術の主流であるディープラーニングを進めていく上で、不可欠なインフラとなっています。そこで今回は、現在私たちがおかれているAI研究の文脈とこれからを整理するために、第3次AIブームの直後である2016年に本学で開講された学術俯瞰講義シリーズの一つ、「ビッグデータ時代の人工知能学と情報社会のあり方」(https://ocw.u-tokyo.ac.jp/course_11381/)から3人の先生方の講義を紹介します。

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2020/06/16

こんにちは、UTokyoOCWスタッフです。

5月25日アメリカ・ミネアポリスでのジョージ・フロイド氏殺害に端を発した反人種差別を掲げる抗議デモは、アメリカ全土だけでなくヨーロッパ各国へと波及しています。これらの運動は、黒人に対する歴史的処遇と現代に残る差別問題を結び付けることで、黒人と「われわれ」について、その生物学上やエスニシティ上の差異を超克しながら、両者を一つの国家へと組織するナショナリズムを志向しているとも考えられます。そこで今回はOCWの講義の中でも、この「われわれ」を結び留めているナショナリズムに関する講義を紹介します。

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2020/05/31

こんにちは、UTokyoOCWスタッフです。

4月の末頃、アメリカ国防省が「UFO」と思われる映像を発表しました(https://www.cnn.co.jp/fringe/35153055.html)。

このニュースは、私たちの意識を再び、宇宙をめぐる様々な可能性やロマンに向かわせることになりました。宇宙はそうした憧憬の対象でありながら、一方で私たちに近くて遠い、未だ謎多き研究の対象でもあり続けています。

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2020/04/16

こんにちは、UTokyoOCWスタッフです。

4月は始まりの季節です。新しいことに挑戦しようと考えている方も多いのではないでしょうか。中でも、英語を始めとした外国語の学習は、目標が明確にしやすいということもあり、新年度にもぴったりの挑戦ではないかと思います。そこで今回は、「言語習得」に関する講義をご紹介します。そもそも人間という種は、そして生まれた私たちはどうやって言語を獲得したのでしょうか。自分の言語を見直すことは、新しい言語やものを獲得するのに役立つ視点を与えてくれます。

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2020/03/31

こんにちは、UTokyoOCWスタッフです。

前回、前々回と続いた、今年度退官される先生方の講義紹介も今回が最後です。今回は、人文科学にスポットを当ててみます。人文科学というと、じっくりテクストを読む伝統的な文学部の学問を連想しますが、ここ2、30年でそうした見取り図は大きく変化しました。心理学やデジタルヒストリーなど数理科学の手法を用いて、人文科学をより発展させようという流れが今まさに加速しつつあります。

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2020/03/30

こんにちは、UTokyoOCWスタッフです。

今回も前回から引き続き、今年度退官される先生方の研究史の一部として、OCWに公開されている講義の中で、社会科学分野の講義を3つご紹介します。グローバル化によって、私たちの見つめる世界が劇的に変化する時代において、常にその最先端から世界の捉え方を見つめ直す社会科学という学問は、これからの時代を生き抜くヒントを与えてくれます。

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2020/03/27

こんにちは、UTokyoOCWスタッフです。

今年度も、弊学での研究に一つの区切りをつけて退官される先生方がいらっしゃいます。例年であれば、こうした先生方は最終講義という形で、ご自身の研究の集大成をまとめてくださいます。しかし今年に限っては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、惜しくもそうした場が確保されがたくなっています。そこでこのブログでは、全3回にわたって、今年度退官される先生方がUTokyoOCWで公開されている講義の一部をご紹介します。

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