医事法(2008年度)
2008年度開講
医事法に関する基本的な項目を取り上げ、それぞれを具体的問題に即して考えることにする。医事法は、法学部では初めて開講されるものであり、それは何のためのものか、医療の問題に法が介入するとは何を意味するかを、さまざまな問題を取り上げながら考えていくことにしたい。 授業は、関係法令、判例、実例、英米の例などを収録した教材を使用し、講義形式と質疑応答形式をおりまぜて行う。一方的な講義にはしないつもりである。 また可能であれば医療に関係する実務を担当してきた方をゲストに招いて、対話を試みることも行う。 たとえば、以下のような問題をあらためて考えることにしたい。 「61歳の大学教授Aさんは、授業中ふらっとして意識を失いそうになり、一過性のものではあったが心配で病院に検査入院した。すると、動脈瘤が発見され た。破裂すれば大事であるが、破裂する確率は4割、破裂しない確率が6割だという説明を受けた。動脈瘤を取り除く予防手術は2種類あるが、それぞれにリス クもある。このような説明を30分以上にわたって受けた。セカンド・オピニオンはとらず、またセカンド・オピニオンをとってみたらという示唆もなかった。 結局、様子をみることにして退院することにしたところ、退院の翌日、動脈瘤が破裂し死亡してしまった。 遺族はこの病院と医師を訴えるつもりでおり、法律学を学ぶあなたに相談を持ちかけてきた。どのように答えるべきだろうか」。