4月のおすすめ講義🌷

こんにちは、UTokyoOCWスタッフです。

4月は始まりの季節です。新しいことに挑戦しようと考えている方も多いのではないでしょうか。中でも、英語を始めとした外国語の学習は、目標が明確にしやすいということもあり、新年度にもぴったりの挑戦ではないかと思います。そこで今回は、「言語習得」に関する講義をご紹介します。そもそも人間という種は、そして生まれた私たちはどうやって言語を獲得したのでしょうか。自分の言語を見直すことは、新しい言語やものを獲得するのに役立つ視点を与えてくれます。

岡ノ谷一夫先生「コミュニケーションの進化と心の発生」

(2015年度朝日講座媒介/メディアのつくる世界「知の冒険―もっともっと考えたい、世界は謎に満ちている」より、第6回)
https://ocw.u-tokyo.ac.jp/lecture_1392/

「ヒトの言葉は歌から生まれたかもしれない」と岡ノ谷先生は言います。実際にヒトの話す言葉以外にも、生物界にも「歌文法」というルールに則った言葉が存在すると、先生は様々な実験結果を紹介します。言語は、特定の音や意味を切り取って別の言葉を組みあわせることで、新たな意味を作り出す道具です。その仕組みや変遷を科学的に分析することで、言語進化の一端を垣間見ようとするのが、本講義の狙いとも言えます。

針生悦子先生「ことばの発達心理学」

(2008年度学術俯瞰講義「心に挑む―心理学との出会い、心理学の魅力」より、第10回)
https://ocw.u-tokyo.ac.jp/lecture_609/

今度は、一人の生まれたヒトに絞ってみましょう。この世に生を受けた子供は、産声を上げた瞬間から言語獲得に奔走します。外からどんな音が聞き取れるか、という単一情報の獲得から始まり、その音は何を指しているのかという世界の分節化によって、使える語彙が爆発的に増加します。では最終的に、「文」単位の言語はどうやって築き上げられるのでしょうか。そこでは言葉以上に、世界の関係性を理解することが重要だと説明されます。

西村義樹先生「“文法”に意味はあるのか?」

(2016年度朝日講座守るべきもの、変えるべきもの「知の調和―世界をみつめる 未来を創る」より、第9回)
https://ocw.u-tokyo.ac.jp/lecture_1438/

ここまでは、言語の獲得を文法という視点から解説する講義をご紹介しましたが、ここで昨今の英語教育でも投げかけられる疑問の一つ、「文法の必要性」についても考えてみましょう。言語学研究者である西村先生にとって「文法」は言語を分析する道具として勿論不可欠なものですが、西村先生は同時に、文法を語彙と正しく結びつけることによって、学習する言語の見取り図を描くことができると述べています。文法は語彙を縛り付けるものではなく、語彙を様々な言語のネットワークと結びつけるものだったのです。

外国語の学習をするのと同時に、言語そのものについても、ぜひ学んでみてください。